視神経症とは
視神経は、眼球(網膜)で集められた物の形や光の情報を脳に伝える電線のような役割をしています。
この電線になんらかの炎症が起こる病気です。原因がはっきりしていることもありますが、不明な場合も多くあります。
視神経症の症状
突然見えにくくなったり、視野の中心に暗くて見えにくい部分ができたり、目が痛むなどのはっきりとした自覚症状が現れます。また、頭痛・眼球を動かすときの眼の痛み・眼の圧迫感などを伴うこともあります。
視神経症の治療
視神経症の原因を探るために、視力検査・眼底検査・視野検査のほか、MRI検査・血液検査・髄液検査などが必要に応じ行われます。
特発性視神経炎
特発性とは原因不明の意味です。20代から50代の、女性の方がやや多い疾患で、比較的急激に、片眼または両眼の視力低下が生じます。
視力低下が生じる 数日前ごろから、あるいはほぼ同時に眼球運動をさせると痛みを感じたり、眼球の後ろに種々の程度の痛みを感じる場合が約半数あります。
ステロイド薬や、ビタミン剤の内服、点滴が主な治療法ですが、自然回復傾向のある病気です。
虚血性視神経症
虚血性視神経症は高血圧や糖尿病などの全身の病気が原因で、視神経に酸素などを送る血管が詰まることで起きます。高齢者に多く、最近は増加傾向にあります。
治療法は副腎皮質ステロイド薬による点滴治療を開始し、その後も副腎皮質ステロイド薬の内服を継続する必要があります。
圧迫性視神経症
圧迫性視神経症が疑われる場合、確定診断にはCT・MRIなどの画像診断が必須になります。
外傷性視神経症
落下事故、交通事故などで、視力・視野障害が起こることがあります。受傷早期であれば、副腎ステロイドの大量投与が試みられます。